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山長ツアー行ってきました! Part.2

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みなみが行く!  番外編です(^^)

山長ツアーのPart.2は工場編!
山で育った木がお施主様に届く材になるには、どんな工程が待っているのでしょうか!?
工場を案内してくださったのは、山長商店の迫平さんです。今回は全日程にアテンドしてくださり、道中では地域の歴史に関することなど幅広くお話してくださいました。

貯木場からやってきた木を出迎えるのは、皮剝きの工程。機械で鉛筆削りのように剥いていきます。ここで出た大量の皮は乾燥機のバイオマスボイラーの燃料として再利用されます。余すところなく材の一部になっていて、環境にも優しいですね。

皮をむかれた木たちは柱のサイズにカットされて積まれているのですが、この倉庫に広がる木の香りがすごかったんです!普段現場にお邪魔させていただいたときとは比較にならないくらいで、まだ嗅ぎなれていない私にとっては強すぎるくらいでした(笑)

割れやねじれの要因となる水分。山長商店では「減圧高温蒸気式乾燥機」を一部採用しています。減圧し沸点を下げることで、低い温度で乾燥できるため材の焼けなどの劣化を防ぐことができるうえに、木の内側の水分を外に出しやすくしています。良い材にするためには高度な乾燥技術が必要不可欠でした。

乾燥のあとは職人さんの「目視検査」によって、割れ、反り、ねじれ、虫食いなどを一本一本確認します。クリアしたものだけが「強度・含水率検査」にまわります。検査にかけたからといって山長のプレカット加工ができるわけではありません。その中でもさらに品質が高いもののみが山長商店として加工できる材になります。また、山長商店のJAS材は全量「目視検査」「強度・含水率検査」をクリアしているため、「機械等級区分構造用製材」に該当します。

厳しい検査をクリアしプレカット図面をもとに加工をしていきますが、検査をクリアしたからどんどん機械に投入している、ではないんです。家が建つために最適な状態の材をお届けするために、無垢だからこその柱のクセをどのように活かせばよいか一本一本見ながらどの向きで加工していくかを見極めており、良い材で終わらせず良い活かし方を加工の工程で行っていることがわかりました。また、ここでも長年の経験によって培われた職人さんのすごさを見ることができました。

山と工場の見学をしたご感想を紹介!

 

㈱増木工務店 堀越様

初めての山と加工場の見学でした。弊社でも山長材を使っていますが、実際には見たことがない中でお客様にご説明をしていたので、説明が下手だったり熱意があまりこもっていなかったりしていたと思います。今回植林・伐採されている山を見学させていただいて、圧倒されて見つめることしかできませんでした。そのくらいすごかったです。これからはお客様に説明する際に肌で感じたすごさを想いを込めてご説明できると思います。

㈱増木工務店 石塚様

設計としての仕事の中で見学会などを通してお客様にご説明する機会がありますが、うまく伝えられないことが多いです。山や工場の見学を通して特徴をいろいろ教えていただいたので、これからの見学会などでご提案する際に山長材の良さを伝えていきたいです。

㈲獅子倉工務店 獅子倉社長様

山の伐採現場は初めてでした。 WOOD JOB!(映画)・林ヲ営ム(本)で大体のイメージはもっていましたが、機械化ができずに人が自力で行うところの多さや時間軸が他の産業と違うと感じました。 産業というものは効率よく早く作れるように工夫していきますが、林業は木の成長に人間のほうが合わせる。 植えた木を自分では見ることができないような時間軸で一本の価値がこれまでの意識とは変わりました。 また、工場の品質管理の徹底さは価値あるものだと感じました。

構造計算の勉強をした際にJAS材・機械等級の材を使うべきだと聞きました。 これまではKD材であればそれでよいと思っていましたが、一本の品質が管理されているものを使うことで構造計算の根拠が活きてくるしお客様にしっかり説明できるものになることを知りました。 その価値をお客様に伝えていかなくてはいけないと改めて思いましたので今後に活かしていきたいです。

㈱菅谷工務店 菅谷社長様

モックさん、山長さんとは今のところ大型パネルを通じての一件のみのお付き合いです。 弊社としては構造計算・金物工法を主軸としていて、無垢材だとなかなか適用できないと思っていたため集成材を使用していました。 無垢材でも山長材なら金物工法も対応できるということでいいなと思いました。 これまで国産材に関しては自分事でありませんでしたが、ウッドショックがあり自社で使っている材はどうなんだろうと振り返ってみたんです。 色々調べたり塩地さんの本を読んでいく中で、山を育てていらっしゃる方にお金が還元されていないから林業の人手不足があったり、工務店が安い材ばかりを使っていたりという誰も得をせず外国の影響を受けている状況があるのだとわかりました。 みんなにお金が回るようにと考えると、植林・育林・製材・プレカットという現場を見させていただいて勉強になりました。

また、1~2週間もかけて山の中をロープを担いで山を越えたりというのは人の手じゃないとできないし、検品も一本一本向きなどを目で見ていただいて、ここまでやっていただいていることを工務店として供給する側が感謝の気持ちをもってお客さんに伝えていかないと申し訳ないと思いました。社内でスタッフに向けても伝えて、材を使っている想いをお客様にしっかり伝えていけるように取り組んでいきたいです。